国家資格試験の当日にインフルエンザに罹ってしまったら受験できるのか?別室になるのか?日程変更は可能なのか?など、令和7年(2025年)時点で公開されている公式情報をもとに、まとめています。
結論から言うと、インフルエンザでも受験は“原則可能” です。
ただし、別室受験の指示や症状によっては受験中止があり得るため、注意が必要です。
【国家資格試験】インフルエンザでも原則受験可能
国家資格試験は、感染症に罹患していても受験資格が失われることはありません。ただし、公式の方針として次のような運用が行われます。
- 症状がある場合は別室で受験(公式資料で明示)
- 咳・発熱などが強い場合、受験中止を指示されることがある
- 日程変更や振替試験は認められない
こうしたルールは、令和7年度公認会計士試験の公式資料「令和7年公認会計士試験を受験される方へ ―感染症等への対策について―」(金融庁)にも明記されています。
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/r7shiken/20241108.html
国家資格試験は全国統一日程のため、体調不良を理由とした再試験・別日程は一切ありません。
【インフルエンザ】国家資格受験で共通している公式の扱い
厚生労働省のHPに掲載されている国家資格受験で、インフルエンザに対する受験時の注意事項を調べました。
① 受験資格は維持される(インフルエンザでもOK)
インフルエンザ=感染症法で「飛沫感染症」に分類される疾患ですが、受験不可とされている国家試験はありません。
② 発熱・咳などがある受験者は「別室受験」になる
試験会場内での感染拡大を防ぐため、症状のある受験者は別室へ誘導されることがあります。
令和7年度公認会計士試験でも公式に別室対応が明記されています。
③ 症状が強い場合は試験官判断で受験中止
咳が止まらない、発熱があり体温が高いなど、他の受験者に著しい影響があると判断された場合は受験中止が指示されることがあります。
④ 日程変更・振替試験は不可(全国家資格共通)
国家資格試験は全国同日実施のため、インフルエンザによる「日程の変更」「後日受験」は認められません。
⑤ マスク着用を求められることがある
今ではマスクの着用は個人の判断によるものとしていますが、飛沫感染防止のため、症状がある場合にはマスクの着用を求められることがあります。
【国家資格試験】令和7年度インフルエンザに対する公式方針
令和7年度に行われた国家資格試験で発表された、インフルエンザ罹患者に対する試験の公式方針です。
インフルエンザは飛沫感染する5類感染症として扱われています。
同じ区分に含まれる疾病(麻しん・水ぼうそう・風しん等)は、国家試験では基本的に 「別室対応」 が取られています。そのため、インフルエンザも同様に扱われます。受験会場でインフルエンザに罹っていることをスタッフに伝えましょう。
公認会計士試験(金融庁・2025年)
「感染症等への対策について」より公式抜粋(要点)
- 症状のある受験者は別室へ移動を求める場合がある
- 症状に応じて受験中止を指示する場合がある
- 振替試験・救済措置は設けない
出典(金融庁)
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/r7shiken/20241108.html
※令和7年度の国家試験で感染症方針を明確に公表したのはこの試験のみ。
※他の国家資格も例年ほぼ同じ内容を受験案内に記載します。
【国家資格】公式ページ一覧(感染症対応が記載される受験案内リンク)
最新のインフルエンザに対する試験当日の対応については、各国家資格の公式ぺージをチェックしてください。
看護師・薬剤師・臨床検査技師など
厚生労働省|医療関係職種国家試験
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000063734.html
→ 医療系国家試験すべての管轄ページ。
→ 各職種の「受験案内PDF」「注意事項」が年度ごとに掲載される。
→ 感染症対応は毎年、受験案内または別紙で記載される。
社会福祉士・精神保健福祉士
社会福祉振興・試験センター(福祉系国家試験)
https://www.sssc.or.jp/
→ 「受験案内」「試験実施要項」に感染症・体調不良時の扱いが含まれる。
保育士
全国保育士養成協議会|保育士試験
https://www.hoyokyo.or.jp/exam/
→ 年度ごとの「受験案内PDF」に感染症対応の記載あり。
宅地建物取引士(宅建)
不動産適正取引推進機構(RETIO)
https://www.retio.or.jp/takken/
→ 「受験案内」「受験時の注意事項」に年度ごとに体調不良者の扱いが記載。
行政書士
日本行政書士会連合会
https://www.gyosei.or.jp/
行政書士試験研究センター
https://gyosei-shiken.or.jp/
→ 研究センターの「試験案内PDF」に感染症対応が含まれる。
司法書士
法務省 民事局
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00097.html
→ 「受験案内」「Q&A」に健康状態・体調不良時の扱いが記載。
社会保険労務士(社労士)
全国社会保険労務士会連合会
https://www.sharosi-siken.or.jp/
→ 「試験案内」および「受験上の注意」に感染症への言及あり。
公認会計士
金融庁|公認会計士試験
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/index.html
→ 令和7年度「感染症等への対策について」の公式資料あり(症状別室・受験中止等)。
税理士
国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/index.htm
→ 毎年「受験案内」および「感染症対策のお知らせ」が掲載。
ITパスポート / 基本情報技術者 / 応用情報技術者(情報処理技術者試験)
IPA(情報処理推進機構)
https://www.ipa.go.jp/shiken/
→ 「受験要項」「新型コロナ関連の受験時注意事項」などが毎年掲載。
建築士(1級・2級)
建築技術教育普及センター(JAEIC)
https://www.jaeic.or.jp/
→ 「受験要項」「受験の注意事項」に体調不良・感染症等の扱いが記載。
特に「インフルエンザ」を明記する可能性が高い国家資格試験
実際に インフルエンザや感染症、別室対応を毎年明記する傾向が強いのは次の試験です。
- 公認会計士
- 税理士
- 看護師・薬剤師(医療系国家試験)
- 保育士
- IT系国家試験(IPA)
- 宅建
- 行政書士
- 社労士
これらはほぼ毎年、「症状がある場合は別室」「受験中止を指示する場合あり」「振替なし」 を明記しています。
インフルエンザで受験する場合の準備(公式方針に沿って)
インフルエンザ罹患中でも受験は可能ですが、以下の準備をしておくと当日のスムーズな対応につながります。
①症状がある場合は入室前に必ずスタッフへ申告
別室へ案内される場合があるため、早めの申告が重要です。
②時間に余裕をもって会場入り
別室への誘導は手続きに時間がかかります。
③マスク・ティッシュ・水分などの衛生用品を持参
飛沫拡大を防ぐため、どの試験でも推奨されています。
④体調が急変した時の対応を考えておく
途中退室に備えて、ペンや時計などはすぐ取り出せるように。
⑤医師の許可を確認
無理をして悪化するケースも多いため、受験可否は医師と相談を。
【FAQ】国家資格試験でインフルエンザになった時のよくある質問
Q1:インフルエンザが治っていなくても受験できる?
→ 可能です。
ただし症状によっては別室または受験中止。
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Q2:別室が満席だった場合は?
→ 試験団体の判断になりますが、感染拡大の恐れがある場合は受験中止の可能性があります。
Q3:インフルエンザで欠席した場合は返金・振替ある?
→ ありません。
国家試験は振替制度がないため、受験料返金や後日の再試験は行われません。
Q4:受験中に症状が悪化した場合は?
→ 試験官判断で退室・受験中止を求められることがあります。
【まとめ】国家資格試験でインフルエンザにならないように予防!
国家資格試験日にインフルエンザに罹った場合、対応は会場によって異なることがあります。迷った場合は、受験団体の問い合わせ窓口へ早めに確認しておきましょう。
- インフルエンザでも受験は原則可能
- 症状があると別室受験が基本
- 症状次第で受験中止もあり得る
- 振替試験・返金は不可
- 必ず受験案内の“感染症への対応”を事前に確認すること
